交通事故の責任

加害者の4つの責任

行政
刑事
民事
社会的

民事責任(損害賠償)

業務中に交通事故を起こした運転者は、その事故によって与えた被害者の治療費や休業損害、壊れた車の修理代などの損害を賠償する責任を負います。

この賠償責任は、直接事故を起こした運転者だけではなく会社(事業主)にも及びます。

賠償責任に関連する民法の例

賠償責任に関連する法律の例
1 自賠法3条 運行供用者責任:人身事故での自動車の持ち主などの責任 対人
2 民法709条 不法行為責任:加害者の被害者に対する責任 対物
3 民法715条 使用者責任:被用者の業務中の事故の場合の事業主の責任

刑事責任(刑罰)

交通事故や交通違反を起こした場合、道路交通法や自動車運転死傷処罰法(新法)により過失運転致死傷罪などの罪に問われ罰せられます。

また、酒酔い運転や制御困難な高速度運転など、危険な速度での信号無視など故意に危険な運転をして人を死傷させた場合、危険運転致死傷罪が適用されます。

死亡事故では1年以上20年以下の有期懲役、負傷事故で15年以下の懲役をうけることになります。

刑事処分の流れ
刑事処分の流れ

行政責任(行政処分)

刑罰ではなく、運転免許の取消や停止などを指し、一般的には行政処分と言われています。

この処分は公安委員会が取扱い、違反点数制度と反則金制度の二つから成り立っています。

交通事故を起こした場合は、何らかの違反行為による基礎点数に交通事故の付加点数が加わります。

行政処分の流れ
行政処分の流れ
交通事故の付加点数
交通事故の付加点数
交通事故の種類 責任の種別 点数
死亡事故 責任の程度が重い場合 20
責任の程度が軽い場合 13
重症事故
(負傷者の治療期間が3カ月以上・特定の後遺症が残る場合)
責任の程度が重い場合 13
責任の程度が軽い場合 9
重傷事故
(負傷者の治療期間が30日以上3カ月未満)
責任の程度が重い場合 9
責任の程度が軽い場合 6
軽症事故
(負傷者の治療期間が15日以上30日未満)
責任の程度が重い場合 6
責任の程度が軽い場合 4
軽傷事故
(負傷者の治療期間が15日未満または建造物損壊事故 )
責任の程度が重い場合 3
責任の程度が軽い場合 2

例えば、追突事故で軽傷を負わせ、その責任の程度が重い場合は、一般的には基礎点数として、安全運転義務違反の2点と、付加点数として、責任の程度が重い場合の軽症事故の6点とがプラスされ、合計8点と評価されます。

社会的責任

交通事故を起こした場合見過ごされがちなのが、社会的責任です。

事故を起こした加害者には、相手方のお見舞いやお詫びの連絡など、社会人としての良識に基づいたできる限りの誠意を尽くすことが求められます。

この責任は法的に強制されるものではありませんが、人身事故に限らず、加害者が被害者に真摯な態度を示すことが円満な解決の必要条件になります。

また、従業員が交通事故を起こすと、会社(事業主)にとっても、イメージダウンや信用失墜による売上減少など大きな損害を被ることになります。

その結果、運転者も責任を問われて一定期間運転業務からはずされる降車処分などを受けることもあります。

※関交協では、示談代行を行っていますが、相手方へのお見舞いや葬儀参列等、加害者としての道義的責任を果たしていただけない場合は、示談代行をお断りすることがあるのでご注意ください。
(共済約款・賠償責任条項第10条第4項)

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